農業王国うつのみや ブランド農産物 特集◇◆
この番組では、宇都宮の農産物を中心に、毎週テーマを決めて、
調査隊が様々な角度から調べ、紹介してきました。
1年間お送りしてきた【アグリ倶楽部38】、今日2月28日が最終回です。
番組で取り上げた宇都宮産の農畜産物の中から、
8つの宇都宮ブランド農産物を振り返っていきます!調査開始ッ!
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【調査報告①】
≪アスパラガス≫
【アグリ倶楽部38】、第一回の放送でご紹介したのが、
栃木県女性農業士会の、相良 律子さんが作る、
宇都宮ブランドのアスパラガス『アスパラリン』でした。
アスパラリン2
◆アスパラリンについて◆
「私達も今までアスパラガスを生食で食べたことないんですけど、
やはり、持っている本来の栄養素を引き出すには、熱を加えるより、
生でもいけるんじゃないかって気がしまして、
ここ最近は『生で食べてください』と消費者に訴えています。
大地の恵みを一番受けている旬のアスパラガスですので、
ぜひ皆さんには、一番美味しいアスパラガスを味わっていただきたいです。
味をつけない、そのままのアスパラガスを食べてください。よろしくお願いします。」
アスパラリン
〈アスパラリンの特徴〉
〇ピンク色のテープで束ねてある。
〇JAうつのみや独自の基準である、3L・2Lと呼ばれる、一本50g以上のもの。
〇ビタミンA、C、Eが豊富で、風邪予防や抗酸化作用もあり、疲労回復の効果も抜群。
〇長さが27cm以上のものを選ぶと、下まで甘い。
〇生で食べられる。
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≪ニラ≫
“餃子のまち宇都宮”に、『ニラ』は欠かせない農産物ですよね。
ニラを、鶴田町で栽培している、加藤 直人さんに、お話を伺いました。
ニラ
◆ニラについて◆
「『ニラは軽くて、そんな重くないし、一年中出せるしいいよ。におい以外は。』って聞いてたんです。
普通の作物だったら、収穫しようと思ったら、種まいて苗植えてだけど、
ニラは切ったらまた伸びてくるんで、その辺はかなりいいですけど、
初めてのビニールかけての栽培で、今まではビニール掛けるって、
苗を育てる時ぐらいしかやってなかったんで、結構大変でしたね、最初はね。
あとは、ニラの匂いをいつも嗅いでるからか分からないんですけど、
みんな『冬場も風邪ひかないよ』っていうんですよね。
あとは、普段どうしても、出荷できないようなB品とかクズとかを、
ニラの卵とじのお味噌汁とか、ニラ玉とか、そういった物で食べています。
やっぱり繊維質だからね、多分お腹にいいんだと思うんですよね。」
ニラ2
〈ニラの特徴〉
〇においの成分の「硫化アリル」には殺菌・抗菌作用があるため、風邪予防に効果的。
〇「硫化アリル」にはビタミンB1の効果を高める働きがあり、疲労回復効果もある。
〇旬は1月頃で、それから一年を通して収穫できる。
〇ニラ玉やお浸しなど、シンプルな食べ方がおすすめ。
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≪春トマト≫
宇都宮では越冬トマト・春トマト・半促成トマト・夏秋トマト・抑制トマトの
5作に分かれて栽培されていますが、
その中でも、今が旬で、特に甘いとされている『春トマト』について、
JAうつのみや春トマト専門部副部長の仁平 卓伸さんに、教えてもらいました!
春トマト
左)仁平さん/右)JAうつのみや担当者
◆春トマトについて◆
「秋に種を蒔いて、冬はずっと暖房の中で育てて、2月頃から収穫します。
主に春に収穫しますので春トマトと言うんですけど、春は、日差しも強くって、日射量も多くて、
そして、昼夜の寒暖差も大きいので、一番美味しいトマトが採れます。
一番美味しいトマトが採れる時に、トマトを採りたいので、春トマトを作っています。」
春トマト2
〈春トマトの特徴〉
〇オレンジ色で、実が詰まっている。
〇通常の糖度は5~6度。
〇糖度が7度以上のものは「プレミアム7」というブランドとして販売される。
〇フルーツのような甘み。
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【調査報告②】
≪いちご≫
宇都宮を含む栃木県の特産品と言えば『いちご』ですよね。
この番組では、いちごがテーマの放送が3回あり、
季節に関わらず様々ないちごの栽培法に取り組んでいる、農家さんを紹介しました。
最初に紹介した回では、いちご狩りができる、石那田町の福田 啓一さんにお話しを伺いました。
福田さん
◆いちごの美味しい食べ方◆
「甘さを感じやすいように冷やしすぎないことと、
洗うときは、ヘタを取らずに洗い、果肉が水っぽくなるのを避けることです。」
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8月に調査した『なついちご』では、大谷町で、
宇都宮大学農学部の名誉教授、志賀 徹さんが取り組んでいる、
『大谷石採取場跡地を利用した夏季いちご栽培実証実験』の話を聞くことができました。
志賀教授
◆なついちごについて◆
「大谷地域のいちごとして『なついちご』がブランド化されれば、非常に価値があるということが一つ。
あとは、他地域で栽培する場合はやるとすれば、地下水を使うことになると思うんですけど、
クラウン冷却っていう形でやっれば、地下水で適応出来るかどうか、課題なんですけども、
十分対応出来るんじゃないかと思ってます。」
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いま注目のいちごと言えば、『スカイベリー』です。
スカイベリーの調査では、羽牛田町の篠崎 和一さんに話しを聞きに行きました。
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◆スカイベリーについて◆
「円錐状で整っていて、綺麗形をしているので、収穫、選別する時に楽です。
良い匂いがし、食感はなめらかで、ジューシーです。
酸味が少なく、甘みが強く、種のザラザラ感が無い為、子供が喜びます。」
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≪米≫
日本人と言えば『米』ですよね。
【アグリ倶楽部38】では、5月の田植えの時期と、10月の収穫の時期に調査をしました。
田植えの時期には、大谷町の大野 博史さんに、お会いしました!
大野さんお米
◆お米づくりについて◆
「宇都宮市の水は、本当にキレイです。
山処ですから、水はそういうところから、ずんずんと送られてきますし、
田川の伏流水を利用しています。水がキレイだから、だいぶ違いますよ。
この辺は火山灰土で砂質土壌ではないんですが、水持ちが良いです。」
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10月の収穫時期には、上田町の米作農家、福嶋 修さんに、教えて頂きました。
福嶋さん
◆お米づくりについて◆
「ここは昔からの、水田地帯が広がっています。稲作中心です。
この辺の土地は砂質土壌で稲作に適していることと、鬼怒川の伏流水ということで、
水量も豊富にあるものですから、水稲が発達したんじゃないかという風に思います。
水関係は、水質は非常にキレイだと思いますし、米は水を吸って育つので、
『水が美味けりゃ、米も美味い』ということは、昔から言われています。」
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また、米はご飯として食べるだけでなく、加工されてお菓子にもなりますね。
5月の調査では、宇都宮市の【米菓工房 和】の『ねぎ味噌せんべい』を紹介しました。
ねぎ味噌せんべいは、宇都宮味噌の老舗【青源】の味噌を使っています。
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そして、秋の米の調査では、明るい農業の将来を感じました!
栃木県立宇都宮白楊高等学校の生徒さんのお話しですね。
熱意に溢れた、農業に励む若い世代の話しを聞くと、
宇都宮の農業の未来が楽しみだなぁと感じました
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◆農業を学ぶ◆
「作物の選択に、栽培だけでなく、外部との活動も充実しているので、
そこに魅力も感じて、作物という学科を選択しました。
家が農家ということもあり、私も将来農業に関わる仕事がしたいと思っていたので、
伝統ある白楊高校で学びたいと思い今があります。」
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【調査報告③】
≪宇都宮牛≫
すき焼きや、赤ワイン煮など、どんな料理にも相性が抜群な『宇都宮牛』です。
宇都宮牛肥育部会の会長、篠崎 豊さんにお話しを伺いました!
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◆宇都宮牛について◆
「昭和47(1972)年に、東京市場で全国で10番目に銘柄指定された宇都宮牛です。
市内に約1300頭。(肥育農家は)総勢20名。宇都宮で20か月以上育てられた牛です。
近隣の田んぼの稲わらを地元の餌として集めて、宇都宮牛に食べてもらっています。
もちろん輸入の穀物も使いますが、そういったものと複合的に組み合わせて、
なるべく“餌も地元で獲れた“という所にも力を入れています。
牛を育てれば糞や尿がでる。お米を作れば籾殻が出る、稲わらもとれる。
それら耕種農家さん達と、堆肥と稲わらなどを交換。近隣の農家さんとも苺やアスパラガスや
色んな野菜と物々交換して、地元で循環できる農業を実現できていると思います。
なるべく自分達で食べる物は、宇都宮市内や管内・地元で作って、
宇都宮市の皆さんにも顔の見える形で食べて頂ければ良いんじゃないかな、と。」
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〈宇都宮牛の特徴〉
〇柔らかい。
〇肉質がヘルシーでサッパリしてる。
〇餌もなるべく宇都宮産のものを使用しているため、安全安心。
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≪シイタケ≫
平成21年に新規就農して、新里町に畑を借りて『シイタケ』などの栽培に取り組んでいる、
【よしむら農園』】の吉村 潔さんに、お話を伺いました。
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◆シイタケについて◆
「原木シイタケ栽培に取り組み始めたのは、5年前の冬です。
木を切って、森林の手入れをしてシイタケを作るって環境に良いので、続ける事によって、
自分のためにも、自然のためにも環境のためにもなるかな、と思って始めました。
シイタケの収穫が始まる年に東日本大震災、原発が爆発し、それ以来、出荷は止まってました。
放射線量の測定を、まず、購入した原木に植菌する前、
次に、植菌して木の中に菌を回している間にも年3回ほど、出来たシイタケも検査しています。
県でも国でも検査しているから、出荷されているシイタケは安心して食べて頂けるんですよ。
初めての原木しいたけの出荷。5年間待ち続けました。
『これから色んな人に食べてもらえるんだな』と期待しています。
肉厚で味や風味がシッカリ詰まったしいたけ。是非!食べてください。お願いします!」
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〈シイタケの特徴〉
〇5月頃まで収穫時期が続く。
〇調理する1時間前になったらシイタケを日光に当てると、旨みがさらに増す。
〇片面だけ焼いて、襞(ひだ)の方から水滴が出てくると、焼けた証拠。
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≪梨≫
『梨』の生産量は、県内では宇都宮市がトップです。
JAうつのみや梨専門部の専門部長で、宇都宮市上籠谷町にある
【山口果樹園】の園主、山口 幸夫さんのお話です。

山口さん
◆梨について◆
「JAうつのみや梨専門部員は102名。162haで梨の栽培をし、直売を含め約5千トン出荷してます。
JAうつのみや梨専門部の全員が“栃木県認定エコファーマー”を取得してます。
生産技術、農薬や肥料についてしっかり勉強しながら、毎月“作業ポイント”としてチェックしている。
それに沿って梨づくりに取り組み、全員のレベルアップを目指している。
部会員は非常に意識が高く、品質が良い、食べて美味しい、安心な物が食べられると思います。
家内と二人で良く話してるのは『元気な稼げる農業を目指していきたい』。
後輩たちが目指したくなる、【稼げる・かっこいい・輝く】の3Kの農業にしていきたいです。
宇都宮は、行政もJAもバックアップがしっかりしてるので、いい作物を作るのに最高だと思います。」
山口さん3
〈梨の特徴〉
〇糖度13度以上で、特に形が良い“幸水”や“豊水”は『プレミアム13』というブランド梨に認定。
〇甘みが濃くて、柔らかさもあるシャリッとした歯応え。
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【宇都宮の農業のこれから】
宇都宮市経済部農業振興課 農産物マーケティンググループ
主任主事の谷田部 雄介さんに『宇都宮の農業のこれから』などについて、伺います。
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◆宇都宮市の農業情報や目指すもの◆
「今日の最終回でもご紹介いただきました『うつのみやブランド農産物』ですが、
実は今年度、苺の『スカイベリー』と梨の『にっこり』が、新たなブランド農産物として選定されました。
宇都宮産の農産物は全国的に見ても、決して引けを取らない素晴らしいものだと感じています。
消費者の皆さんには、宇都宮の農産物の中でも選ばれた精鋭である
『うつのみやブランド農産物』をぜひ積極的に選んで、食べていただきたいと思います。
『うつのみやブランド農産物』をはじめ、宇都宮で生産された農産物を
買ったり食べたりすることが出来る『うつのみや地産地消推進店』も
番組では、たくさん取り上げていただきました。
『うつのみや地産地消推進店』は、宇都宮市内にある直売所や量販店、飲食店など、
現在89店舗が認定されています。
市役所や図書館などに『推進店マップ』を置いていますので、それを参考に
是非、新鮮な宇都宮産の農産物を、堪能しに出掛けていってもらいたいです。
宇都宮市は、首都圏近郊にあるという地理的な優位性に加えて、豊かな水や長い日照時間など、
農業には恵まれた条件を持っています。
私たちは生産者がいきいきと農業に励むことができ、そこで作られた新鮮で美味しい農産物を、
市民の皆様に届けられるような環境づくりに全力で取り組み、
『農業王国うつのみや』の実現を目指していきたいと考えています。」
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【小松菜成長日記】
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最終日の小松菜。
葉も厚みがあり、茎も太くしっかりしています。
もうそろそろ収穫できそうかな?収穫したら、どんな風に食べようかな?
スムージーにサラダにお浸しに…楽しみです。
小松菜の成長を温かく見守って下さった皆さん、ありがとうございました!
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番組は今回で最終回ですが、ブログはこの後もしばらく見ることができます。
是非、CRT栃木放送のホームページからアクセスしてご覧下さい。

【アグリ倶楽部38】、1年間お聴き頂き、ありがとうございました。
今度はラジオの前の皆さんも『宇都宮の農産物の魅力』を発見してみて下さいね!!

それでは、さようなら!!